AIにできること、できないこと
「AIは人間を超えるか?」
AI(人工知能)を語るとき、必ずと言って良いほど話題に上がる問題です。
この問いへの答えは「YES」であり「NO」でもあります。
人間 vs AI
現在主流のAIは「特化型AI」と呼ばれるもので、私たちが普段メディアで目にするものは全てこれにあたります。
「特化型AI」はある特定の分野にのみ力を発揮するもので、あらかじめビッグデータから学んだ内容を元に、目的に沿った活用をされます。
例えば「囲碁のAI」。
人間では覚えきれないほどの膨大な棋譜をAIに学習させ、対局においてどういう手が有効かを分析することで、人間を凌駕する力を発揮します。
ある一面においては人間を超える力を発揮するAIですが、それはあくまで特定の分野においてのみで、囲碁のAIが料理を作ることはできませんし、車の運転をすることも不可能です。
映画やアニメで登場するような、自分で物事を考えてアドリブにも対応できるようなAIは「汎用AI」と呼ばれます。
汎用AIであれば、ドラえもんのように悩んで答えを出すことも可能ですし、ターミネーターのように敵を倒したり、車やバイクの運転を行うことも可能です。
突発的な出来事に対しても、自律的に考えて行動を起こすことができるのが「汎用AI」の特徴ですが、現時点での実現は難しい技術のようです。
・AIって何? 〜人工知能の活用でよりよい未来へ〜
では、今時点のAIと人間を、お互いにどういった特徴があるのか、「商品企画」という観点からの比較を見てみたいと思います。
人間の直感力がヒット商品を生み出す!
私たちは何らかの判断が必要な場合、直感力により瞬時に判断することができます。その道のプロと言われる人たちは、長年にわたる修練の積み上げにより優れた直感力を発揮することができます。このため、商品のヒットはプロの商品企画責任者の直感力だからこそ実現できるのです。人工知能(AI)側からの反論:人間の直感よりも、ユーザー自身も認識できていない潜在的欲求が重要
ヒット商品を生み出すためには、ユーザー自身も認識できていない潜在的欲求をいかにして見つけることができるかが重要で、人工知能(AI)は人間を超えるかどうか分からないけど、人工知能(AI)の能力は極めて有効だと思う。ビッグデータにより膨大なサンプリング処理が可能であること、またデータの統計・解析処理は得意中の得意なのでぜひ人工知能(AI)に任せてほしい。人間の創造力が価値ある発明を生み出す
人間は今までに数多くの芸術や発明を生み出してきました。発明の背景に存在する、より良い未来を実現したいという強い人間の欲求や、発明者としての名誉欲を持てるのは私たち人間だけであり、「欲」を持たない人工知能(AI)に発明は不可能と思われます。
人工知能(AI)側からの反論:発明は人間の好奇心による産物
人間による発明はどちらかというと人間の好奇心による産物で、既存の要素技術の組み合わせや改善によるものがほとんど。何か新しいアイディアを創造するのであれば、様々な要素技術の組み合わせについて総当たりで試してみることにより実現できる。創造が人間にしかできない、ということはないと思う。
AIの優れた面、逆に人間の優れた面を端的に理解することができます。
「AIに仕事を奪われる」という話が出ているのはいわゆる「単純作業」や「膨大な情報(ビッグデータ)の分析」などの分野で、直感や閃きが必要とされるフェーズでは、まだまだ人間の方がAIよりも優れているということですね。
現時点でAIは、人間のサポート的側面しかないのは事実です。
しかし今後AIの更なる研究開発が進み、人間の脳と同様の「論理的思考力」を持つことができれば、人間の代わりにAIを搭載したロボットが人間の仕事全てを行うということも可能になるかもしれません。
人間が一切働かなくてもロボットが衣食住の全てをまかなってくれる、そんな未来がくると良いですね。
[最新更新日:2019年7月11日]