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プロ野球×ビッグデータ 〜セイバーメトリクスで楽しむオールスター戦〜


さぁ本日(7月12日)より、いよいよプロ野球オールスター戦が始まります!
いつもは対戦相手の手強いライバルも心強いチームメイトになるわけで、いやが上にもテンションが上がりますね♪
セ・リーグ選抜は、パ・リーグ選抜に比べて初選出の選手が多い印象です(参照:http://npb.jp/allstar/2019/roster.html)。
ファン投票で選出された選手をメインにチームが構成されているということで、気になるのはやはりセイバーメトリクス(※)で算出された数値です。
第一回に引き続き、オールスターの出場選手をセイバーメトリクスの観点から分析していきたいと思います。

※セイバーメトリクス=膨大な情報から野球を統計学的に分析し、選手の評価や戦略を考える分析手法のことです。
「K/BB」は個人の制球力「WHIP」は安定したピッチングを数値で表したものです。

先発投手

セ・リーグ先発は【大瀬良 大地】投手(広島東洋)。
4月の対中日戦では、シーズン初完投・初完封を飾っており、今回のオールスター戦では自身初のファン投票1位にも輝きました。
2018年シーズンには最多勝利と最高勝率を獲得していたりと、リーグ優勝の原動力となりました。
対してパ・リーグの先発は【千賀 滉大】投手(福岡ソフトバンク)。
最速161km/hの速球と縦のスライダー、そして今や千賀投手の代名詞ともなった驚異的落差の「お化けフォーク」を武器に、奪三振の山を築いています。

 
K/BB(個人の制球力)
WHIP(安定したピッチング)

大瀬良 大地
5.69
1.15

千賀 滉大
3.29
1.13


K/BBは、千賀投手に比べ大瀬良投手の方が良い数値を示しています。
コントロールや安定感を示すこの数値が、実際の対戦でどのような結果を出すのか非常に楽しみです。

中継ぎ

次に、中継ぎの投手を見ていきましょう。
セ・リーグより、【P.ジョンソン】投手(阪神)と、パ・リーグ【宮西 尚生】投手(北海道日本ハム)の数値を比較してみます。

 
K/BB(個人の制球力)
WHIP(安定したピッチング)

P.ジョンソン
4.78
0.77

宮西 尚生
5.17
0.91


与四球の数は少なく、コントロールが非常に優れていることがわかります。

二人ともK/BB、WHIP共に高い数値をマークしており、奪三振能力が非常に高いことが伺えます。
数値はわずかにジョンソン投手の方が上ですが、何とも甲乙つけ難いですね。
お互いにどのような状況での登板となるか、要注目です。

抑え

最後は抑えの比較です。
セ・リーグからは【山﨑 康晃】投手(横浜DeNA)が選抜。
侍ジャパンでの活躍も記憶に新しいところで、150km/hを超えるストレートと鋭く落ちるツーシームが武器のハマの守護神です。
「大魔神佐々木」に胸を熱くした世代として、筆者は「小さな大魔神(※)」山崎投手に並々ならぬ思い入れがあったりします。
※山崎投手は抑え投手として優れた成績を残しております。佐々木投手の相性にちなんで「小さな大魔神」という愛称で呼ばれるようになりました。(身長:佐々木投手190cm、山崎投手179cm)

対してパ・リーグからは、【松井 裕樹】投手(東北楽天)選抜されています。
松井投手の凄まじいところは、何と言っても奪三振の数ですね。
2019年7月7日現在で、41.1イニングに登板し、68個もの三振を奪っています(奪三振率:14.81)。
ちなみに2017年、鬼神の如き活躍を見せたソフトバンク【サファテ】投手の奪三振率が13.91なので、いかに松井投手の数値が凄いかわかるでしょう(ちなみにメジャー1年目のダルビッシュ投手の奪三振率が10.40、大谷投手のメジャー1年目が10.97)。

 
K/BB(個人の制球力)
WHIP(安定したピッチング)

山﨑 康晃
5.69
1.15

松井 裕樹
4.53
0.80


K/BB、WHIP共に、松井投手が山崎投手を圧倒していますね。
セイバーメトリクスの数値がそのまま勝敗の結果として現れるのか、それとも数値を覆す結果が出るのか。
ハイレベルな戦いを期待してしまいます。

各役割に求められるモノ


100球以上を安定して投げることが求められる先発投手には、主に「スタミナ」と「多彩な球種」が必要となりますが、中継ぎ投手に求められるのは「コントロール」と「メンタル」です。
一人の出塁も許すわけにはいかない状況で出番が回ってくることが多いため、ピンチにも揺るがない強い心が必要となります。
抑えに求められるものは、ズバリ「球速」と「強力なウィニングショット」です。
先発と中継ぎが作った試合を「クローズ」、つまり終わらせることが求められるので、高い能力をフルパワーで発揮する適正が必要となります。

改めて上記に紹介した投手の数値を見てみると、先発・中継ぎ・抑えの各役割毎に、それぞれ数値に特徴があることがわかります。
ファン投票と言えど決して人気だけではなく、求められる結果を出している選手のみがオールスター戦には選出されているのです。

データ・サイエンティスト気取りで野球観戦♪

IT技術の発展が著しい現代、球団や選手の情報は簡単に手に入ります。
導き出された数値をもとに試合を楽しむもよし、試合結果をセイバーメトリクスで分析をするのもよし。
今年のオールスター戦は、いつもと一味違った楽しみ方をしてみませんか?

※引用元の記事の主張と、本記事の主張内容は関係ありません
[執筆:ハル・クムラ
[最新更新日:2019年7月12日]

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