長寿大国ニッポン。 長寿の秘訣として、和食を中心とした文化と医療技術の発展、社会">

超高齢化社会。いつまでも自分の足で歩きたい!

長寿大国ニッポン。
長寿の秘訣として、和食を中心とした文化と医療技術の発展、社会保険制度の恩恵が挙げられます。

ですが、いくら長生きできるようになったと言っても、病気がちだったり寝たきりだったりしては生活の質は向上しませんね。
せっかく長生きするのであれば、いつまでも健康にありたいものです。

「歩く」を分析する

歩くことは、心身の健康を保つ上で非常な重要な役割を持つと言われています(参考:地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター研究所)。
その観点から、東京医療保健大学と花王は「歩くこと」の解析をはじめました。

※ 【PR TIMES】に、2019年6月26日に掲載された記事です。

オリジナル記事はこちら 【PR TIMES】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000032781.html

東京医療保健大学と花王の産学連携による共同研究 シート式圧力センサーを活用した歩行時の足圧データ解析により足圧総合評価システムを開発

学校法人 青葉学園が運営する東京医療保健大学 (本部:東京都品川区、理事長:田村哲夫、学長:木村哲、以下本学) は、本学医療保健学部 医療情報学科 今泉一哉教授が中心となり、花王株式会社と共同研究を進めてまいりました。
 この度、今泉一哉教授、岩上優美助教と、花王株式会社パーソナルヘルスケア研究所の産学連携の共同研究グループは、シート式圧力センサーを活用(図1)して、歩行時の足圧を測定・データ解析する技術「足圧総合評価システム」(足指面積率、足型判定の結果から、ヒトの“歩く”特徴を解析)を開発しました。


画像引用元:PR TIMES

超高齢社会となった日本において、高齢者の生活の質(QOL)の向上・健康維持・増進および健康寿命の延伸に貢献する取り組みは、重要なテーマのひとつです。
 今泉教授は、寝たきりや要介護の原因となる「フレイル」を予防するため、測定を通してカラダの状態を把握することで、適切な運動の実施など健康的な生活を支援し、健康寿命を延ばすための研究を積み重ねてきました。
 本学は、心身ともに元気に永く暮らせるような社会を作るため、「フレイル」をはじめとした、身体の衰えに対する予防の研究の支援を行ってまいります。

歩けなくなることは認知機能に大きな影響を与えます。それがひいては健康悪化の要因になることもあって、上記取り組みはその問題を解決するために大きな一歩になると考えられます。
具体的なデータの収集方法については下記にて。

1,足指面積出力システム
【対象者】
20~90代の3,324名(女性1,771名、男性1,553名)

【歩行測定】
2015年にセンサー圧力シートを用いて通常歩行を2試行以上記録し、足圧データを取得。
歩行時の足指の状態を評価するために、足指部分を分離して、足指面積率(足指面積/足裏総面積×100)を算出(図2)


画像引用元:PR TIMES

【解析結果】
足指面積率の性・年代別の変化を検討した結果、男女とも70代以降で、足指面積率の有意な低下が認められました。
さらに、女性高齢者126名(平均年齢:83.2歳)を対象に、直近1か月間での転倒有無で足指面積率を比較した結果、転倒あり群で有意な足指面積率の低下が認められました。(図3)


画像引用元:PR TIMES

2,足型判定システム
【対象者】
20~80代の3,244名(女性1,726名、男性1,518名)

【歩行測定】
2015年にセンサー圧力シートを用いて通常歩行を2試行以上記録し、足圧データを取得。
足型判定指標として、足圧データの足指部分を削除し、足底部を前足部①、中足部②、後足部③に3分割し、足底部全体に対する中足部の圧力比率(MAI)を算出。(図4)


画像引用元:PR TIMES

【解析結果】
MAIの性・年代別の変化を解析した結果、年代別において、女性では60代以降、男性では70代以降でMAIの有意な増加(扁平足化)が認められました。(図5)
更に、歩行機能との関連も認められ、扁平足であるほど、歩幅や歩行速度などが有意に低いことが明らかとなりました。


画像引用元:PR TIMES

3,足圧評価システム
【対象者】
2018年3月に実施した歩行測定会に参加し、足圧評価システムの結果レポートをフィードバックして、アンケート調査に回答した10~60代の66名(女性13名、男性53名)

【歩行測定とデータ解析】
2018年にセンサー圧力シートを用いて通常歩行を4試行記録し、足圧データを取得。
そのうち、足指面積率、足型判定のデータから以下の足圧評価結果レポートを表示。(図6)
・足指活用力:足指面積率の結果を反映
・平均足圧:足圧データを平均化して表示
・足型判定:MAIの結果を反映
・総合評価として、足圧年齢を表示


画像引用元:PR TIMES

【アンケート調査結果】
足圧評価結果レポート(図6)を参加者にフィードバックし、どのような理解と気づきが得られたかのアンケート調査を実施。その結果、自身の歩行機能を理解するきっかけとなり、歩行へのモチベーションが高まることがわかりました。

足裏面積や足型は3,000人以上のデータを取得し、解析したビッグデータをもとにレポートを発行しているそうです。
歩くことへの理解を深めることが、歩行者のモチベーションに繋がるのです。
何歳になっても自分の足で歩くことのできる、そんな健康的な高齢化社会がやってくるといいですね。

[執筆:ハル・クムラ
[最新更新日:2019年6月26日]

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